IIE Hawaii 元スタッフに聞いた 「ハワイの語学学校」

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IIE Hawaii 元スタッフに聞いた 「ハワイの語学学校」

留学生にとって、学びの拠点であり出会いの場でもある、ハワイの語学学校。生徒でない限りなかなか知ることができない校内の様子を、IIE Hawaii 元スタッフの Mahoro さんにお聞きしました。

IIE Hawaii の元フロントスタッフ Mahoro

IIEスタッフとMahoroさん(右)

IIEスタッフと Mahoro さん(右)

家族ととともにハワイで暮らす Mahoro さんは、2020年まで IIE Hawaii でフロントスタッフとして働いていました。現在は2歳になるお子さんの子育て真っ最中です。
「IIE Hawaii は、日本やスイスのほかブラジルやサウジアラビアなど世界中から生徒が集まる国際色豊かな学校でした。私はフロントデスクで生徒さんのケアやエージェントからのメール対応、ビザ関連業務、SNS の更新などを担当していました」

ハワイ語学学校スタッフの一日をご紹介!

8:00 – 9:00 / 出社後即メールチェック!忙しい一日がスタート

IIE Hawaii の朝は、コーヒーの香りからスタート。コーヒーコーナーは生徒も、スタッフも自由に利用できます。

「朝が一番忙しいのは、新入生が登校する毎週月曜日です。新しい生徒さんが来たら、まずはキッチンやトイレ、トイレの鍵の場所を教えます。その後レベルチェックテストとオリエンテーションを受ける教室に案内しつつ、メールを確認! 私はヨーロッパのエージェント担当だったのですが、月曜日は問い合せから飛行機遅延の報告まで、いつもたくさんのメールがきていました。

ヨーロッパの生徒さんが登校するなり『問題があったので対応して!』とフロントを訪れるのも、月曜日によくある光景です。スイスを始めとする欧州の生徒さんは、トラブルが起きたらすぐに報告してくるので、問題の解決も早いんです。初めは慣れない旅先でのトラブルに怒っていたり泣いていたりするのですが、問題が解決すればその後は何事もなかったように笑顔で “Hi!” なんてあいさつしてくれる(笑)。ほっとすると同時に、切り替えの早さに驚くことも多かったです」

9:00 – 12:00 / 月曜の朝は新入生オリエンテーション

その週の新入生が集まるオリエンテーション

その週の新入生が集まるオリエンテーション

「月曜日はこの時間帯に新入生向けのオリエンテーションを行っています。オリエンテーションではクラスやアクティビティの説明のほか、ハワイで生活するのに必要な基本情報、TheBus や Biki (レンタル自転車)、Uber などの交通機関についてもお話しします。私はこの時間帯に、ビザを保有する生徒さんの情報を SEVIS に登録したり、新しい I-20 を印刷して生徒さんに渡したり、タームの始まりの日であれば IIE Hawaii すべての Visa の生徒さんの更新もしていました」

12:00 – 13:00 / 生徒からのさまざまな相談・申込みに対応

午前授業が終わるお昼過ぎは、フロントデスクが一番忙しい時間。デイリーアクティビティーの申込みや学校の延長手続、生徒さんからのさまざまな相談に対応します。

「生徒さんへの対応の合間には、ヨーロッパのエージェントに送る請求書を作ったり宿泊施設を予約したり。問合せメールにも、一通一通返信します。火曜から金曜日の午後は会話クラスやプライベートクラスがあるので、校内は一日中にぎやかです」

13:00 – 16:00 / 日本のエージェントとのやり取り

ランチはスタッフが交代で取ります。
「生徒さんはワイキキロイヤルハワイアンセンターやインターナショナルマーケットプレイスのフードコートなどで外食する方が多いようです。私はお弁当を持っていったりコンビニで買ったりして、オフィスの空き教室やアーミーミュージアム裏の芝生でよく食べていました」

日本の午前10時にあたる午後2時 になると、日本のエージェント対応のスタッフはたくさんのメールに対応していました。一日を通して電話や walk in(飛び込み)のお客様も多くて、その相談内容は『他校から転校を考えている』『ビザを取得して長期留学したい』などさまざま。旅行中に立ち寄って『来週から入りたい』という方もいましたよ」

生徒もスタッフも「ハワイ好き」率高し!

サマープログラムの子どもたちが書いたハワイ愛あふれる絵

サマープログラムの子どもたちが書いたハワイ愛あふれる絵

「ハワイの学校は、生徒さんはもちろん、先生やスタッフもハワイ好きが多いと思います」と Mahoro さん。また、中には「元留学生」という経歴を持つスタッフも。実は Mahoro さん自身も語学留学生としてハワイを訪れ、その後現地のカレッジで Second Language Teaching (第二言語教育)を専攻した元留学生です。

「ハワイに来たばかりのころ、私のクラスの先生はドイツ人だったんです。その先生に『あなただって、将来英語の先生になる可能性はあるのよ!』と言われたときは、まだ英語もあまり話せず、なんだかピンと来ませんでした。でも今、実際に英語を教えたり、英語を学びたい生徒さんのヘルプができていますからね……なんだかとても不思議です」

生徒からの相談で一番多いのは?

発話量の多い生徒ほど、英語の上達が早い

Mahoro さんが一番多く受けた相談は、「どうやったら英語が話せるようになれますか?」という質問だったそうです。

「私がおすすめしていたのは、料理、車、映画など生徒さんが好きなジャンルの動画を見ることと、英語の日記をつけることです。特に英語の日記は、自分の言いたいことを英語で言い表すいい訓練になると思います。

あとは、『クラスが難しすぎてついていけないので、クラスのレベルを下げてほしい』という相談。これは 100% 日本人の生徒さんからでした。ヨーロッパの生徒はスピーキングが得意なので、日本人の生徒さんは初めは圧倒されてしまうんですが、1週間くらいして耳が慣れてくると『今のままのクラスで大丈夫!』と前向きになることが多かったです。逆に、残りの滞在日数が少ないので上のクラスに挑戦したい、という生徒さんもいましたよ。ふつうは3か月くらいで1レベルあがるのですが、より早くレベルアップしたいという生徒さんにはテストを受けてもらい、実力があれば上に行ってもらうこともありました。

一般的に、ヨーロッパの生徒さんは思ったことをはっきり言う人が多く、授業でも間違いを気にせずどんどん発言します。日本人の生徒さんは、やや消極的な生徒さんが多かったように思いますが、もちろん中には間違いを気にせず、どんどん発言して英語力を伸ばす生徒さんもいました。発話量の多い生徒さんは、やはり英語の上達が早かったです」

時には厳しくアドバイスすることも

「留学」の目的を忘れずに!

語学学校は、遅刻や欠席に関して厳しいルールを設けているところがほとんど。特にビザを取得して留学している場合は、一定の出席率をクリアしないと一定の出席率を下回る生徒や成績不良の生徒は、学校から I-20 が取り消されてしまうこともあります。

「長期で滞在している生徒さんは、途中で気がゆるんで休みがちになったり遅刻が増えたりすることもありました。IIE Hawaii は遅刻に厳しくて、一定の時間を過ぎると “ピンクカード” を渡して、それが3回になると一回の欠席とみなすというのがルール。留学する以上、やはりしっかり学校には通うべきです。まじめに勉強しない生徒さんには、私も厳しく接していました」

困ったこと、嬉しかったこと留学生との思い出

英語で話す楽しさを知ることが、何よりのモチベーションに

「日本人の生徒さんはほぼないのですが、I-20 を忘れて入国した生徒さんが空港で足止めされ、イミグレーションから電話がかかってくることはよくありました。あとはホームステイ先が遠いからキャンセルしてワイキキの滞在施設に移りたいと言われたけれども、もうどこも空いていない……とか。ワイキキは日本でいうと、東京の渋谷のような繁華街なので、いわゆる民家のあるエリアはバスで1時間くらいかかるところが多いんです。日本人は電車通勤や通学に慣れていますが、外国人の生徒は通学に1時間かかるなんて無理!と思うみたいです。

嬉しかったことも、もちろんたくさんあります。少しでもたくさん英語に触れようと、ヨーロピアンが大半のアクティビティーに日本人の生徒さんが1人で参加しているのを見たときは、胸が熱くなりました。入学当初はインターネットの翻訳機能を使わないと意思疎通ができなかった生徒さんが、半年後『最初はパソコンでお話ししてたのが懐かしいね!』と会話ができるほど上達するなど、努力が実を結ぶ様子を見るのはとても嬉しかったです」

毎週金曜日は「卒業式」生徒の成長が励みに

左)初日はやや緊張…… 右)卒業時はすっかり打ち解けて

毎週金曜日は、プログラムを終えた生徒の「卒業式 ( graduation )」が行われます。

「 guraduation では修了証を手渡して、希望者はアメリカの大学の卒業式などでよく見る帽子投げのセレモニーもやってもらいます。入学時と卒業時には必ず写真を撮ってインスタグラムなどにアップしているのですが、初日は明らかに緊張していた生徒さんが、最後の日には満面の笑顔になって卒業していくのを見るたびに『幸せだなー!』と思っていました。毎週お別れがあるので寂しかったし、泣いている生徒さんもたくさんいましたが、みんな最後には『また絶対くるから!』と笑顔で去っていくんです。私も毎回、新たな旅立ちを応援したい気持ちでいっぱいになりました」

 
 
 
 
 
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